日記のネタがないよーとツイッタで呟いていたら、「これで小話書けばいいですよ!」とネタを提供されました。提供っていうか押しつけみたいでしたが^b^
そんなわけで、てきとーに小話書いてみたんですが、でもやっぱり日記のネタが無いことには変わりないっていうね!!
何も考えずに書いたTKの小話です。
「ねぇねぇエドガー、もしかして今日アイス買ってきてくれたりした!?」
「……え?」
たまにリディアは、突拍子もないことを言う。
夕飯たくさん作っちゃったから食べに来て、とメールをもらい、サークルを終えてからリディアのマンションに直行してみれば、ドアを開けたとたんにリディアはそう口を開いた。
「あー、ごめん、今日手ぶらなんだけど……」
夕飯を一応ご馳走になるのだ、せめてコンビニに寄ってから来るべきだったか。
けれどもうだいぶ遅い時間になってしまったから、あまりリディアを待たせては可哀想だと思ったのだ。
「あ、そうなの。アイス持ってないの」
「買ってこようか? リディアが待っててくれるのならだけど」
どうして靴も脱がない内から、また外に出る話になっているのだろう。
でもがっかりした様子のリディアを見ていると、自分がとてつもなく悪いことをしたかのような気にさせられてしまうのだ。甘やかしすぎなのだろうか。
「ううん、いいのよ。せっかく作ったシチューが冷めちゃうし」
「でも、走ればコンビニまですぐだし。アイス食べたいんだろう?」
「ううん別に」
遠慮をしているわけではなく、本気でそう言っているのだとわかったから、エドガーは困惑した。
「……えーっと、食べたいわけじゃなかったの?」
「あのね、今日見た夢にエドガーが出てきたの」
「うん?」
「どこかのショッピングセンター? みたいなとこに一緒に行ってて。で、エドガーがコーンのアイスを食べててね。それで食べかけをあたしにくれたの」
「うん」
「だからね、もしかしたら今日来る時にアイス持ってきてくれるのかしらって。正夢だったら面白いと思わない?」
「……うん?」
よくわからない。
「あっ、でも食べかけのアイスが欲しいわけじゃないのよ! アイスの食べかけってちょっと嫌よね。エドガー食べ方汚かったし」
「いや、普通に食べてるつもりだけど……」
「それにそのアイス、抹茶味だったの。あたし抹茶あんまり好きじゃないから、今度からチョコかイチゴにしてほしいのよね」
「うんそれ知ってるから、君に抹茶は買わないだろう? ……っていうか、そろそろ靴脱いでいいかな。お腹減ったんだけど」
「あっ、そうよね。もう、シチューが冷めちゃうじゃない!」
「ごめん」
反射的にエドガーは謝ってしまう。
ぱたぱたとスリッパの音を立てながら前を歩くリディアが、くるりと振り返る。
料理をしていたからだろう、髪の毛を一つに縛って、エプロンをつけて。お化粧なんて何もしていなくて、今時珍しい女の子だよなぁと改めてエドガーは思う。
飾り気なんて何もない。でもそんなところが可愛い。
「食べ終わったら、一緒にアイス買いに行きましょ」
「やっぱり食べたいんじゃないか」
「話してたら食べたくなったの!」
笑ってたかと思うと、すぐに怒った顔になる。
可愛いなあ、とエドガーは目元を緩ませる。
シチューは冷めるどころか焦げていたが、食べに来た甲斐はあったはなとエドガーは思った。
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2010/10/26
あぷり
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